在留許可手数料は減額・免除される?2026年10月の新制度と対象者・手続き
日本で暮らし、働く外国人の方にとって、ビザ(在留資格)の更新や変更、永住許可などの手続きはとても大切です。一方で、「手続きにかかる手数料が負担になっている」と不安に感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
2026年10月1日から、在留許可の手数料が新しく改定されることになりました。これに伴い、一定の理由がある方を対象とした「手数料の減額・免除制度(減免制度)」が始まります。
この記事では、どのような人がこの減額・免除の対象になるのか、どのような準備が必要なのかを分かりやすく説明します。新制度を正しく理解し、安心して次の手続きを進めましょう。
(※本記事は2026年時点の発表情報に基づいています。最新の運用については当事務所までご確認ください)
2026年10月から始まる「在留許可手数料」の改定と減免制度
出入国在留管理庁(入管)では、行政手続きの適正化に伴い、在留許可手数料の見直しを行います。
2026年10月1日以降の申請から、在留資格変更許可、在留期間更新許可、永住許可などの手数料が改定されます。この改定と同時に、経済的な理由や人道上の事情がある方に向けて、手数料を安くしたり無料にしたりする「減額・免除措置」が導入されることになりました。
手数料がいくらになるのか、また減免の対象となるかどうかは、申請を行う日や、それぞれの状況によって異なります。
どのような人が減額・免除の対象になりますか?
この制度は、すべての人の手数料が一律に安くなるわけではありません。「収入が少ないから」という理由だけで、自動的に減額や免除が受けられるわけではない点にご注意ください。入管が個別の事情を審査し、本当に支援が必要であると認めた場合に適用されます。
対象となる可能性があるのは、主に以下のような「経済的に困窮している方」や「人道上の配慮が必要な方」です。
1. 経済的に困窮している方(生活困窮)
日本での生活費を支払うのが難しく、手数料を支払うことで生計が成り立たなくなるおそれがある方です。
- 生活保護を受給している方
- 住民税が非課税になるなど、著しく所得が低い状況にある方
2. 人道上の配慮が必要な方
予期せぬトラブルや災害、病気などで一時的に支払いが困難になった方です。
- 大地震や風水害などの自然災害に遭われ、被災した方
- その他、人道的な観点からどうしても特別な配慮が必要であると入管が認めた方
これらはあくまで代表的な例です。最終的に減額または免除されるかどうかは、申請する方の個別の家族構成や生活実態などを総合的に見て判断されます。
減額・免除を受けるための申請方法と必要書類
手数料の減額や免除を受けたい場合は、在留資格の変更や更新の申請をするときに、手数料の減免を求める「申し出」を同時に行う必要があります。後から申し出ることはできませんので注意しましょう。
申請手続きの流れ
- 必要書類の準備
在留資格の申請書類と一緒に、手数料の減免を希望するための書面や、それを証明する資料を準備します。 - 入管窓口での申請
申請の受付時に、減免の申し出を行います。 - 審査と決定
入管が、在留資格の審査とあわせて、手数料を減免するかどうかを審査します。結果が出た際に、減額や免除が認められたかどうかが分かります。
必要な書類の例
減免を申し出るためには、ご自身の生活状況や理由を証明するための客観的な書類が必要です。
- 手数料免除・減額申請書(申出書)
- 生活状況を証明する書類(住民税の課税・非課税証明書、課税証明書など)
- 事情を説明する書類(生活保護受給証明書、災害のり災証明書、医師の診断書など、個別の事情に応じた書類)
どのような書類を揃えればよいかは、それぞれの状況によって異なります。自己判断で書類が足りないと、減免が認められない可能性もありますので、事前に専門家へご相談いただくことをおすすめします。
【FAQ】2026年10月前後の申請はどうなる?
新制度が始まる2026年10月1日の前後で、申請の扱いがどうなるのかをよくある質問形式でまとめました。
Q1. 2026年9月30日までに申請し、結果が10月1日以降に出た場合の手数料は?
A. 改定前の手数料が適用されます。
手続きの受付日が「2026年9月30日まで」であれば、許可が出るのが10月1日以降になっても、古い(改定前の)手数料となります。ただし、この場合は新しい「減額・免除制度」を利用することはできません。
Q2. 2026年10月1日以降に申請した場合の手数料は?
A. 新しい(改定後の)手数料が適用されます。
10月1日以降の受付となるため、新しい手数料での支払いが必要になります。ただし、経済的な理由などの要件を満たしていれば、今回ご紹介した「減額・免除制度」の申請をすることができます。
Q3. 永住許可の手続きでも減額・免除は使えますか?
A. 永住許可申請も制度の対象に含まれています。
ただし、永住許可は「日本に永住して自立した生活ができること」が原則として求められる在留資格です。そのため、経済的な理由で手数料の減免を申請する場合、永住の要件そのものに影響が出ないか慎重に検討する必要があります。個々の状況によりますので、事前にご相談ください。
まとめ
2026年10月1日から始まる在留許可手数料の改定と、新しい「減額・免除制度」についてご紹介しました。
この制度は、経済的に苦しい方や、人道的な理由がある方を助けるための大切な仕組みです。しかし、申請すれば誰でも自動的に安くなるわけではなく、ご自身の状況をきちんと証明する書類を用意しなければなりません。また、在留資格の種類によっては、収入が少ないことを示すことで、ビザの審査自体に影響が出てしまうケースもあります。
当事務所の代表は、元入管職員として約20年にわたり入国管理の手続きに携わってまいりました。新制度の仕組みをふまえ、皆様の状況に合わせた最適なアドバイスをいたします。手数料の減免を考えている方や、ビザの申請・更新でお悩みの方は、ぜひ一度、武蔵野市吉祥寺の井関司法書士・行政書士事務所へお気軽にご相談ください。
