外国人雇用状況の届出とは?期限やハローワークへの手続きを解説
外国人を雇用したとき・退職したときの不安に寄り添います
「新しく外国人を採用することになったけれど、どんな手続きが必要なのだろう」「従業員が退職するときのハローワークへの届け出はどうすればいい?」と、悩んでいる採用担当者様や事業主様も多いのではないでしょうか。
外国人を雇用する際は、日本人を採用するときとは異なる特別なルールがあります。その中でも重要な手続きの一つが「外国人雇用状況の届出(がいこくじんこようじょうきょうのとどけで)」です。正しく手続きを行わないと、思わぬトラブルになることもあります。この記事では、ハローワークへの届出期限や方法、注意点について、分かりやすく解説します。
1. 外国人雇用状況の届出とは?対象者と義務について
外国人を雇い入れたり、その外国人が退職したりしたとき、すべての事業主にハローワーク(公共職業安定所)への届出が法律で義務づけられています。これが「外国人雇用状況の届出」です。
届出の対象となる人
日本国籍を持たない、すべての外国人が対象となります。これには、正社員などのフルタイム勤務者だけでなく、パートやアルバイトで働く留学生や主婦(家族滞在ビザの方)なども含まれます。
※ただし、特別永住者(在日韓国・朝鮮人の方など)や、外交・公用の在留資格を持つ人は届出の対象外となります。
届出を忘れた場合の罰則
この届出を怠ったり、嘘の届出を行ったりした場合は、30万円以下の罰金が科される対象となります(※2026年10月時点の運用に基づいています)。「知らなかった」では済まされない重要な手続きですので、必ず期限内に「外国人雇用状況届出書」を提出しましょう。
2. 雇用保険の加入有無による、届出方法と期限の違い
「外国人雇用状況届出 期限」や手続きの方法は、雇用する外国人が「雇用保険」に加入するかどうかによって分かれます。以下の表で確認してみましょう。
| 区分 | 雇用保険に加入する人 | 雇用保険に加入しない人(アルバイトなど) |
|---|---|---|
| 対象者の例 | 週の所定労働時間が20時間以上で、就労ビザで働く正社員など | 週の労働時間が20時間未満の留学生アルバイトなど |
| 使用する書類 | 雇用保険被保険者資格取得届(または資格喪失届) | 外国人雇用状況届出書(様式第3号) |
| 雇い入れ時の期限 | 雇い入れた月の翌月10日まで | 雇い入れた月の翌月末日まで |
| 退職時の期限 | 退職した日の翌日から10日以内 | 退職した日の翌月末日まで |
| 提出先 | 管轄のハローワーク | 管轄のハローワーク |
※社会保険や労働保険の具体的な加入手続きや雇用契約書の作成方法については、社会保険労務士(社労士)の専門分野となります。必要に応じて専門の社労士へご相談ください。
インターネットでできる「電子申請」
ハローワークの窓口に行かなくても、パソコンから手続きができる「外国人雇用 届出 電子申請」のシステム(e-Govなど)も利用可能です。オフィスにいながら24時間いつでも届出ができるため、多くの企業で導入されています。
3. 外国人の採用・退職手続きにおける「在留カード」の確認ポイント
「外国人 採用 手続き」を進めるにあたって、事業主が必ず最初に行わなければならないのが、本人の「在留カード(ざいりゅうかーど)」の確認です。
確認すべき主なポイントは以下の通りです。
- 在留資格の種類(表面):自社で行う仕事内容と、在留資格(ビザ)の種類が一致しているか確認します(例:「技術・人文知識・国際業務」など)。
- 在留期間(表面):期限が切れていないか、有効期限をしっかりと確かめます。
- 就労制限の有無(表面):「就労制限なし」となっているか、あるいは「指定書」による制限があるかを確認します。
- 資格外活動許可の有無(裏面):留学生などをアルバイトで雇う場合は、裏面に「許可」のスタンプがあることを確認します。許可があれば、原則として週28時間以内で働くことができます。
また、「外国人 退職 届出」を行う際にも、在留カードに記載されているカード番号や在留期間の情報が必要になります。コピーをとって適切に管理しておくと安心です。
4. ハローワークへの届出と、入管への届出を混同しないように整理
多くの担当者様が混乱しやすいポイントとして、国への「二つの異なる届出」があります。ハローワークへの届出と、入管(出入国在留管理庁)への届出は、手続きをする人と目的が異なります。
- ハローワークへの届出(外国人雇用状況の届出)
- 行う人:会社(事業主)
- 内容:雇用や退職の事実をハローワークに知らせる(義務)
- 入管への届出(所属機関に関する届出)
- 行う人:外国人本人
- 内容:転職したことや退職したことを入管に知らせる(本人の義務)
会社側が行わなければならないのは「ハローワークへの届出(外国人雇用 ハローワーク 届出)」です。外国人本人が入管へ行う手続きは、原則として本人が行うものですが、スムーズに行えるよう会社としてアドバイスしてあげると親切です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 留学生のアルバイトを採用したときも「外国人雇用状況届出書」は必要ですか?
A1. はい、必要です。週の労働時間が短く雇用保険に加入しない場合であっても、ハローワークへの届出は法律で義務づけられています。雇い入れた月の翌月末日までに忘れずに提出してください。
Q2. 期限を過ぎて届出をしていないことに気づきました。どうすればいいですか?
A2. 期限を過ぎてしまった場合でも、放置せずにできるだけ早くハローワークへ届け出を行ってください。まずは管轄のハローワークに状況を説明し、指示に従って手続きを完了させましょう。
Q3. ビザの更新や変更の手続きは、会社が代わりに行うものですか?
A3. 在留資格(ビザ)の申請や更新は、原則として外国人本人が入管(出入国在留管理庁)に対して行う手続きです。ただし、会社側も雇用理由書などの書類を用意して協力する必要があります。手続きが複雑で不安な場合は、申請取次(しんせいとりつぎ)の資格を持つ行政書士などの専門家へ相談することをお勧めします。
まとめ
外国人を採用したとき、そして退職したときには、ハローワークへの適切な「外国人雇用状況の届出」が必要です。これらは事業主の義務であり、適切な労務管理の第一歩となります。
また、前提として、その外国人が日本で適法に働けるビザを持っていることが不可欠です。ビザの確認や、就労ビザの新規取得・更新手続きでお困りのことがありましたら、ぜひ専門家を頼ってください。
井関司法書士・行政書士事務所(東京都武蔵野市吉祥寺)では、就労ビザの申請サポートや、それに伴う会社設立登記などを専門に扱っております。外国人雇用におけるビザ手続きでご不明な点がございましたら、まずは一度お気軽にご相談ください。
